中国茶倶楽部 春風秋月
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【起源】
中国の考古学上の歴史は石器時代、青銅器時代、歴史時代(殷、周、漢、三国、晋、南北朝、隋、唐、宋、元、明、清)の順に発展してきました。
紀元前約1300年前、中国では、文字が使われていることが分かりました。その文字は物の形状に似ている絵文字であるため、「象形文字」と呼ばれ、また、その象形文字を使う文章が亀の甲羅や動物の骨の表面に書かれているため、「甲骨文字」とも呼ばれています。
「甲骨文字」の中で、「琴」と「楽」のような文字を使われているところを見ると、「象形文字」が成立する前に、「琴」は存在したものと思います。また、音楽の「楽」は絹の糸を木の上に張り、それで楽しくできるという意味でしょう。
日本で琴と筝は同じ琴柱のある13弦(17弦)のことを指します。しかし、中国では全く違う楽器となっています。筝は、もともと瑟(しつ)という24弦または25弦楽器が秦代にあったそうです。それを争って割った13弦を「筝」と称したという伝説があります。
奈良時代にその琴と瑟が日本に伝来し、双方とも正倉院御物として残っています。
【構造】
琴の構造は陰陽(月日)五行(金、木、水、火、土)、六合(東、西、南、北、上、下)によって定められたと思います。
琴は長さ3尺6寸6分、幅6寸、徽13個です。弦は元々5弦でした。
伝説によれば西周時代、二本弦を増えて、七弦となり、現在に至っています。その増えた二弦は西周の文皇帝と武皇帝が一本ずつ増やしたという伝説もあります。文皇帝が増やした弦は「文弦」、武皇帝が増やした弦は「武弦」といいました。元五弦(金、木、水、火、土)から(金、木、水、火、土、君、臣)となりました。それから、七弦琴楽器として、長い間に形を変化せず、現代に伝えてきました。
【琴学】
琴の構造から見ると、琴は宇宙の物、神の物、権力の物の象徴であります。中国では、孔子以来、「琴、碁、書、画」は文人君子野収養にとして必修課目であります。その中で琴は最も重視されていました。
孔子が代表の儒家では、儒家の教えを中心に精神的作法としての琴学が形成され、老子が代表の道家では、大自然の音楽を取り入れ、精神で作法として「大音奇音、至学無学」の琴学が形成されました。両家の琴学は現在の琴学にも天承されています。なたは、貴族にとって、琴文化、娯楽の中で欠かせないものでもあります。
【琴譜】
漢代から、現在まで約2,000曲以上琴の楽譜を伝えてきました。唐時代以前の琴譜は文語文で記載された「文字譜」で、「碣石調幽蘭第五」という曲は現在東京国立博物館に国宝として保存されています。唐代後半、「文字譜」の漢字の字画を省略、再合成した「減字譜」を使用するように、現在に至っています。
【琴曲】
現在に伝えてきた2,000曲楽譜の中で、歌謡曲、独奏曲、合奏曲があります。歴史的著名人が作曲や、また、その人物を主人公にして、創作された曲もあります。それら曲は歴史研究の資料でもあります。
2003年11月に、琴がユネスコの「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に掲載されました。現在の人々、琴により、心の静、精神の善を求めています。
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