碁も琴と同様に三千年余の歴史があります。
中国の古代人は、最も祟拝する自然である「日」と「月」を結び合わせて、「易」という文字を作りました。
易は、太陽と月の交替を利用して読み解く占いへと発展しましたが、
伝説によれば、囲碁の原形は、占いで使われる記号から生まれ、発展してきたのだそうです。
中国の囲碁は、基盤が宇宙全体を表し、さらに基盤の四つ角が、
春夏秋冬を表わすものとして考えられています。
また、碁石の白と黒は、昼と夜を、あるいは陰と陽を象徴しています。
囲碁は、人間の生活空間のなかにあって、「勝」の興奮、そして「負」の忍ぶ心を学ぶものです。