中国の伝統的な絵画は、リアルに物を再現することに重きを置くのではなく、物事に内在する面白さを追求して、人の心を表現することにその主眼を置いています。 中国の水墨画は、東洋文化の精神そのものであり、 芸術家の心の自由自在な描写なのです。 中国の伝統的な哲学では、「陰陽」という概念によって世の中のさまざまな出来事を解説していきますが、水墨画における黒すなわち「墨」は陰を、白すなわち「紙」は陽を表し、 また、白と黒の二色は「万物の起源の色」であるとされています。